亡くなった人が遺したさまざまなものを仕分け、処分することを遺品整理と呼びます。
遺品は現金や通帳、証券類といった金品としての価値がある物、写真や手紙などの思い出の品、家電や家具など多岐にわたります。これらを処分するといってもすべてゴミとして廃棄するわけではなく、内容に応じて適切な方法で処置しなければなりません。
例えば現金などの財産は遺族が相続することになります。
思い出の品はゴミとして出すこともありますが、故人の想いのつまったものですので、心情的に難しいこともあるでしょう。形見分けとしてみなで分けて受け取ったり、どこかに纏めて保管したりと家庭によって処分のしかたはそれぞれです。
家電や家具は状態のいいものであれば買取してもらうこともあります。
遺品整理をするときは、自力でやる方法と専門の業者に依頼する方法とがあります。 専門の業者に頼むと自分たちで何もせずに作業してもらえるのが最大のメリットです。また、最近ではデジタル遺産と呼ばれるものがあります。これは、例えばネットバンクの口座やSNSやブログに投稿した記事、オンラインゲームなどのアカウント、記録媒体に残した個人的な記録といったものを指します。
これは知識がないと適切な処置が難しいため、放置するかデジタル遺産専門業者に依頼するかのどちらかになります。 ただし、業者の質もさまざまですので、遺品を丁寧に扱ってもらえなかった、思い出の品まで勝手に捨てられたといったトラブルが起こることもあるのがデメリットと言えるでしょう。また、自分たちが関わらずに片付いてしまうため、心のくぎりがつけにくいといったこともあります。主だった遺品の整理は自分たちで行い、大型の家具や家電などの処分のみ業者に頼むということもできます。
自力で遺品整理を行う最大のメリットは、故人の遺したものを片づけるにしたがって心の整理をつけやすくなるということです。片づけ終わった時には心の中でひとつのくぎりがついていることでしょう。ただし、時間と手間がかかるうえ、思い出の品に触れると故人のことが思い出されて辛いということもあります。無理せず、少しずつ作業を進めていくと良いでしょう。